平和の架け橋プロジェクト2024 in ナガサキ

今こそ対話を!共生を求めて長崎・東京で若者が交流

2005年最初のプロジェクト(長崎)。8/9の平和祈念式典でイスラエル・パレスチナの青年が揃って花束を捧げた。

『平和の架け橋』プロジェクト(“LET’S BUILD A PEACE BRIDGE IN JAPAN”)はイスラエルとパレスチナから青年を招き、日本人学生とともに2週間の共同生活を通して《平和をつくる》喜びを体験するプロジェクトです。

昨年10月からのガザ戦争で対立が厳しさを増す今だからこそ平和の担い手を育てることが必要です

イスラエルと抵抗組織ハマスの軍事対立はエスカレートし、和平を語ることすら難しい… そんな中で交流などできるのかと思われそうですが、厳しい情勢だからこそ市民の交流が必要 ! という主旨で、当事国双方の若者を招き、信頼の醸成を試みます。被爆地長崎の方々のご協力も得ての活動です。

歴史

本プロジェクトは2005年(被爆60周年)に初めて広島、長崎、東京で実施して以来、今年で14回目になります。イスラエルとパレスチナ、広島、長崎、長野、仙台などで開催。さらに東日本大震災の被災地では2011から5回にわたり、ボランティア活動を行い、一人ひとりの命の尊さと平和な日常のありがたさを学びました。

目的

このプロジェクトは小さな「平和共存のラボラトリー」。紛争国の若者たちとの共同生活やボランティア活動をとおして互いに平等な人間として多様性を受け入れ合い、対話による相互理解の大切さを体験しながら、平和実現の道を模索します。また、参加者が「平和のメッセンジャー」であることを自覚し、将来、国際的な視野を持ったアクティブな平和構築のリーダーとして成長することを目標としています。
実際に当プロジェクトに参加した学生たちの中には、大学院を経て研究者となった人や、外交官や国際協力NGO、報道関係などで活躍している人も沢山います。

こんな方にお勧め

  1. イスラエル・パレスチナ紛争問題に興味のある方
  2. 紛争を生きるイスラエル・パレスチナの同世代の青年たちの苦しみ、憎しみ、不安、怒りの声を実際に聞きたい。
  3. 共同生活の中で人種・文化・宗教・メンタリティなどの多様性を乗り越え、友情を育みたい。
  4. 国際協力、平和構築に関心がある。
  5. 被爆国日本として何ができるのか興味がある。
  6. 将来、国際的視野を持った平和構築リーダー、専門家として外交官や国連、国際協力NGOやジャーナリストを目指している。
    etc.

プロジェクト概要

日程

2024年8月4日(日)〜17日(土)【14日間】

活動地域

  1. 長崎・田平:8月4日(日)〜8月7日(水)
  2. 長崎市内:8月7日(水)〜8月13日(火)
  3. 東京:8月13日(火)〜8月17日(土)【JICA東京国際センター】

集合

2024年8月4日(日) 福岡国際空港

解散

2024年8月17日(土)午前中 (JICA東京国際センター)

活動内容(予定)

共同生活

3カ国の若者が、長崎及び東京において2週間の共同生活を行い、「平和共存」の可能性や、相互理解と相互受容の大切さを体験し、友情の絆を結びます。

「平和と紛争」「命の尊さ」についての学び

紛争国に住む若者たちの困難や怒り、不安や希望などを知る。また、長崎で平和祈念資料館訪問などを通じて戦争・紛争の愚かさや平和の大切さについて認識を新たにし、人々の苦しみや悲しみに共感する心を養います。

ボランティア活動

長崎での福祉施設、老人ホームでのボランティア活動をとおして、助けを必要としている人々に寄り添い、奉仕する心を養い、共に協力して働く喜びを味わいます。

ワークショップと対話

長崎、東京でのワークショップや交流の体験、とくにイスラエル・パレスチナ参加者の紛争体験を共有し、平和構築の具体的な「道」について考えます。

平和のメッセージ発信

長崎・東京で、支援者や過去のプロジェクト参加者を含む市民を交えた「平和のシンポジウム」を開催。プロジェクト全体を振りかえり、若者たちが「平和のメッセンジャー」として、一人ひとりの「いのち」の大切さを訴え、平和達成への道を進む夢と希望を発信します。

長崎でホームステイ

(未定)

オルガンコンサート

争や紛争、災害などすべての被災者の鎮魂のため、浦上天主堂でコンサートを実施します。

募集要項

募集人員・対象

18歳〜30歳 5名
(イスラエル・パレスチナからの参加者は6〜7名)

参加費

10万円 (分割払いも可・要相談)

  • 上記参加費には、プログラム全行程中の一人分の交通費、宿泊費、食費(1日3食、ただし自由時間中の食費/交通費は除く)、ボランティア活動保険料が含まれます。(事前・事後研修費は、別途定めます。)
  • 当プロジェクト実施に関するその他の経費は、当法人の支援者の寄付によって賄われます。
  • 自宅から研修会場 or 集合地までの往復交通費、および自由時間中の食費、交通費は、自己負担とします。

応募条件

  1. 当プロジェクトの目的に賛同して、将来にわたって「平和をつくる」ために積極的に働く意志をもっていること
  2. 互いに相手の多様性を受け入れ合う協調性をもっていること
  3. プロジェクト後も継続して、当NPOの平和活動に積極的に協力する意志をもっていること
  4. 事前・事後研修に必ず参加し、その前後に出される課題に取り組むこと
  5. プロジェクト終了後にレポートを提出すること
  6. 参加者同士で会話及びディスカッションができる程度の英語力を有し、積極的にコミュニケーションが取れること
  7. プロジェクト中の行動ルールを遵守すること

選考方法

書類選考と面接

応募方法

参加申込書を下記メール先に提出(顔写真も添付)してください。
添付のアンケート回答は必須です。

宛先
info@peace-ilpsjp.org(件名を「平和の架け橋に応募(氏名)」と記載)
面接
書類選考後、面接日時・場所を個別にお知らせします。

応募締切

  • 2024年6月15日(土)

締め切り日に間に合わない参加希望者は、電話またはメールからお問い合わせください。

事前研修と事後研修

当プロジェクト参加者として選出された方は、必ず下記の事前・事後研修に参加してください。

事前研修【必須】

日時(予定)
  • 2024年7月に2回(日にちは追って通知します。)
場所

JICA東京国際センター(東京・幡ヶ谷)

参加費

10,000円(宿泊・朝食・セミナールーム代込み)2回分

目的
  • イスラエル・パレスチナの基礎情報および「両国の紛争の歴史と実情」について学ぶ。
  • 「命」「平和」「絆」「連帯」「和解」などをテーマに、平和とは、人間とは何かを考え、参加者同士で共有する。

事後研修(1回実施予定)

日程

未定(プロジェクト完了後、1ケ月以内に実施予定)

お問合せ

ご不明な点、質問等ありましたら下記までご連絡ください。

TEL

メール

メールフォームはこちらから
  • 主催:NPO法人 聖地の子どもを支える会 理事長 井上弘子
  • 共催:財団法人 ヨハネ・パウロ2世財団 理事長 イブラヒム・ファルタス神父
  • 後援:独立行政法人 国際協力機構、カトリック長崎大司教区

参加経験者の声

小田 有紀子

小田有紀子日本

私はキリスト教主義学校の教員です。礼拝で、「私を平和の道具としてお使いください」という祈りに出会い、その意味を深く考えたいと思っていた矢先、「平和の架け橋」プロジェクトの募集を知って参加しました。
10月10日にプロジェクトの体験を全校生徒の前で話すことになっていました。ところが10月7日にハマスのテロ攻撃があり、直後イスラエル軍の報復でガザの街が破壊されるニュース映像が目に入ってきたのです。
SNSを見ると、プロジェクトで友だちになったはずのイスラエルとパレスチナの参加者の中に怒りや悲しみを露わにした投稿を繰り返す人もおり、私は「平和について、苦しみながらも共に考えた経験は、一体何だったのか」と何とも言えない無力感を感じました。

プロジェクト中でも「平和」に関する対話では、やはり沢山の困難があり、紛争国の人々が抱えるトラウマを目の当たりにしました。互いに「敵」だと思っている人たちと向き合う時は、それぞれ過去の悲しみや怒りに向き合わなければなりません。それは痛みを伴うプロセスですが、でもそれなしには、和解と平和を実現することは不可能ではないか。プロジェクトを通して私はそう思うようになりました。

過去のプロジェクトレポート

これまでに実施した国際交流事業の報告書を掲載しています。ぜひご覧ください。

フォトギャラリー