▲写真:上原令子さんと由美子さんに花束を贈呈した花ちゃんとケイトちゃん
7月11日、『イスラエル・パレスチナ・日本友好の夕べ』が東京・四谷の聖パウロ修道会若葉修道院の地下ホールにて開催された。参加者は100名以上。第1部では沖縄県在住のゴスペルシンガー、上原令子さんのゴスペルコンサートを、また第2部では、恒例となった東京・神田の『アルミーナ』のアラブ料理のビュッフェを楽しんでいただいた。
上原さんは、ご自身の生い立ちや体験を交えて語り、「すべてのいのちに生きる価値がある」というメッセージの込めた歌を聴かせてくださった。「私には世界の平和を作ることはできません。でも、ひとり一人の心の平和を作ることはできます。この世には、誰ひとりとして、愛されずに存在している人はいません。自分は愛されている、大切に思われていることを信じられれば、私たちの心に平和が来ます。」と話された。いつも感謝の気持ちを忘れずにいたいとおっしゃる上原さんの歌は、心に染み入り、涙があふれるほどの感動を与えてくれた。
アラブ料理『アルミーナ』のメニューは、ファトゥーシャ(チーズ入りサラダ)、ひよこ豆を使ったファラフェルやフームス、ピタパン、鶏肉や野菜のクスクス、マラビーヤ(デザート)など。日本では滅多に味わうことのできないお食事を堪能した。参加者の中には、昨年もこの催しに来られて『アルミーナ』のお料理がとても気に入り、その後神田のお店の方にも食べに行かれたという方もいらっしゃった。心が洗われるような素晴らしい歌声と、美味しいアラブ料理を存分に楽しみ、プロジェクトの成功を皆で願いあったイベントだった。
参加者の感想
- 上原令子さんのゴスペルソングと、歌の合間に話されるご自身が体験されたこと、感じておられることは、毎回経験することですが、私の心にズシンと響きます。ダン川西岸へのユダヤ人入植地拡大が、和平交渉をますます遠のかせています。和解への機会が望まれるものの、両民族が対等な立場で顔を合わせることはまれです。「聖地のこどもを支える会」の交流プロジェクトは、そのまれな機会をつくる実に貴重な実践であり、敬意を表します。(村上宏一)上原令子さんが背負ってこられた苦しみの心の叫びが、聴く者の苦しみと重なるからでしょう。また伴奏者バック・由美子さんとの息もピッタリですね。アルミーナのビュフェも楽しみの一つですが、友人と話をしている間にデザートはなくなっていました、残念!井上さんとスタッフの皆さまの平和に対する熱い思いをこれからも微力ながら応援させていただきます。
- 上原さん、とてもとてもすてきでした。歌を聴いてイスラエルを思い出し、涙がとまりませんでした。●イスラエル・パレスチナ・日本の若者たちが共に平和を築くために一歩を踏み出している姿に感動しました。上原さんのステージは、エルサレムは私たちの心の故郷だと本当に感じました。神の愛を知って、新たに歩み始める人の姿は、悲しみや苦しみを越えて喜びにあふれていました。哀れみ深い神の愛を心底感じました。ありがとうございました。
- 著名な人でなくても良いので、三か国のパネルディスカッションがあると良いと思います。
- 親友に誘われて、この夕べに参加させていただきました。こんな素晴らしい働きがあることに感動しました。中東情勢には聖書を学んで以来、とても関心があるのですが、困難さを思うだけで、ただ平和を祈るのみでした。幼いうちに、若いうちに、平和について教えられなければなりません。聖地の子どもたちが学べる環境を支援し、「平和の架け橋」となって、誤解や憎しみから解放され、互いに愛し合い、分かり合う輪が広がっていくのは素晴らしいことです。この働きのために、長年労されておられる方々に感謝いたします。
(文 中山 夕里亜/当法人理事)