皆様の温かいご支援に心より感謝申し上げます。2014年度「平和を願う対話の旅」および「平和の架け橋in東北」参加者の中尾有希と申します。2015年10月に「聖地の子どもを支える会」ユースグループを立ち上げた際の発起人の一人です。現在までの約半年間でユースグループが行ってきたことをご報告し、今後の…
「あなたにとって平和とは何ですか?」 これは当NPO法人「聖地の子どもを支える会」が、日本の若者をイスラエル・パレスチナに派遣して現地の状況を学んでもらう「スタディーツアー」や、イスラエル・パレスチナ・日本の若者が共同でボランティア活動などをする「交流プロジェクト」への、参加者募集の際に必ず尋…
▲写真:立派に成長したファディと 今年4月、日本の巡礼者とともにベツレヘムの羊飼いの教会を訪れた時、一人のパレスチナ人青年が「ヒロコ〜、ヒロコ〜!」と叫びながら駆け寄ってきて、私をきつく抱きしめてくれた。それは15年ぶりに再会するファディだった。 彼に初めて会ったのは、25年くらい前、「…
2014年夏、シリア国境に近いトルコ辺境の町、シャンウルファでシリア難民にインタビューをした。日本人の立場から、彼らに何ができるのか。当時、その答えは出なかった。 「あなたたちは何もしてくれない。だから私は神に祈るの。」というシリア難民女性の言葉が、しこりのように心に残っていた。紛争で帰る場所…
参加したスタディー・ツアーは、私にとって、紛争に苦しむ人々と向き合う旅であったが、同時に自分のエゴイズムと向き合う旅でもあった。 最初は、紛争の中に生きる人々の困難な状況や、愛する人が犠牲になり傷づけられた人々の心に触れても、私は無感動であった。私にとって所詮それは他人事であり、同情の“ふり”…
私には好きな言葉がある。 『Sperodumspiro』(生きている限り、わたしは希望を抱く) 子どもの頃、新聞で出会った言葉。古代に生きた人がどんな思いでこの言葉を残したか、私には知る術もない。 しかし、このシンプルな言葉の持つ力に私は幾度となく救われた。困難が立ちはだかった時、悲しみに…